2024.6.11

今のオフィスってどうなった?昔ながらのオフィスからハイブリッド勤務へ

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2023年8月には企業などでテレワークを行う人は、新型コロナウイルスが拡大していた2020年には30%を超えていましたが、5類に移行したあとのことし7月は、およそ半分の15%まで減ったことが民間の調査でわかった(引用:NHK NEWS WEB)そうです。

そんな中、株式会社 KDDI ウェブコミュニケーションズでは、コロナ禍から始まった在宅勤務をメインとしたハイブリッド勤務(&フルフレックス勤務)という働き方を継続しています。自分自身のライフスタイルに合わせて勤務できるので、まだ小さい子供がいる子育て世代の書き手の私はかなり助かっています。

すごく自由な働き方なのですが、つい8年程前までは昔ながらのオフィスで、ほぼ全員出社をして勤務をしていていました。

今回は現在のオフィスと働き方の紹介、今の働き方に至るまでの変遷、変わらなかったもの、在宅勤務下でのコミュニケーション施策などをご紹介します。

今のオフィスと働き方について

現在の東京本社オフィスは、2016年に麹町から外苑前に移転し、2020年からコロナ禍による完全在宅勤務の期間を経て、2022年11月に内装を全てリニューアルしました。そして、在宅勤務をメインとしたハイブリッド勤務(&フルフレックス勤務)という働き方を継続しています。

リニューアルではオフィスの面積を半分して、もう半分のスペースでシェアオフィスの機能性とラウンジの居心地のよさを併せ持つ空間「SHARE LOUNGE 外苑前」と、コミュニケーションを生み出すイベントスペース「FLAT BASE」を運営しています。 

▲オフィス
▲オフィス
▲SHARE LOUNGE 外苑前
▲SHARE LOUNGE 外苑前
▲FLAT BASE
▲FLAT BASE

新オフィスはどんな感じ?

次は、ハイブリッド勤務を前提としてリニューアルした新オフィスがどんなオフィスなのかご紹介します。

まずオフィスをリニューアルするにあたり、社員の要望を聞いたところ以下の3つにまとまりました。

  1. 自宅にはない環境で集中して仕事ができること
  2. オフィスという他の社員がいる&自宅とは違う環境で仕事することで、気持ちの切り替え・安心を実感できること
  3. 『出会い・会話・運動』など『仕事』という概念に縛られず、『ふらっと立ち寄れるような、もう一つの家のようなアットホーム感を得ることができる』こと

集中できて、コミュニケーションも取れて、安心できる場所であるetc...という中々難しい要望を叶えるために、目的や機能別にオフィス内のエリアを分けました。

エリア分けについて

メインエリアとなるオペレーションエリア(執務エリア)のほかに、自宅のリビングに居るような雰囲気でランチやMTGができるリラックスエリア、座席がパーテーションで区切られていたり、個室になっていることでWeb会議や集中して業務を行える高集中エリアなど、目的や機能別に以下の6つのゾーニングを行いました。

 ①オペレーションエリア

いわゆる執務スペースです。フリーアドレスでパーテンションなどは設置せず、オフィスで働くメンバーたちの雰囲気や動きを感じ、相談や雑談も交えながら仕事を進めていける広さやデスクの配置にしました。 

 ①オペレーションエリア

②フレキシブルエリア

壁がホワイトボードになっているので、書くこともプロジェクターを投影することもできます。グループワーク・チームシンキングワーク・オープンMTGなどで利用されています。

②フレキシブルエリア

③高集中エリア

他の座席とは違い、高めのパーテーションで区切られていたり、1人用の個室があったりと周りの環境をある程度遮断することで、お客様や取引先とのWeb会議や電話にも集中できる環境にしました。

▲パーテンションで区切られている席
▲パーテンションで区切られている席
▲1人用個室
▲1人用個室

④リラックスエリア

自宅のリビングに居るような雰囲気でローテーブルやソファー、ダイニングテーブルっぽい什器などを配置することで、仕事の合間に一息ついたり、気分をリフレッシュしたいときなどに気分転換のきっかけを作ったり、明るくオープンな雰囲気なので堅苦しくないカジュアルな打ち合わせや交流もできる環境にしました。

④リラックスエリア

⑤高セキュリティエリア

特定の社員のみ入れるエリアです。高機密・専門・特殊ワークなどで利用しています。

⑥ビジネス構築エリア

いわゆる会議室です。社内・社外どちらとのミーティングに対応できる環境で、ハイブリッド会議用のスピーカー&カメラが設置されているので複数人のオンラインでの会議も快適に行うことができます。

⑥ビジネス構築エリア

SHARE LOUNGE 外苑前とFLAT BASEも使える

そして社員はオフィスだけでなく、隣にある「SHARE LOUNGE 外苑前」と「FLAT BASE」を利用することができます。

SHARE LOUNGE 外苑前で環境を変えて仕事をしたり、休憩をしたりすることもでき、コーヒー・紅茶に限ってはオフィスに持ち込むこともできます。また、イベントスペースの「FLAT BASE」を使って説明会や研修、イベントなども実施することができます。

▲SHARE LOUNGE 外苑前で仕事をする様子
▲SHARE LOUNGE 外苑前で仕事をする様子
▲FLAT BASEで社内研修を実施している様子
▲FLAT BASEで社内研修を実施している様子

この2つの空間があることで、気分転換して安心して仕事ができる場であったり、イベントや規模が大きめの社内イベントも開催できるためオフィス活用の幅がかなり広がっています。

オフィスの変化と変わらなかったこと

昔ながらのオフィスだった頃

東京本社オフィスは、2016年に外苑前に移転する前は麹町にあり、麹町の頃はいわゆる昔ながらのオフィスという感じでした。

社員は基本的に全員オフィス出社で、デスクは事業部やチームごとに島型レイアウトで配置され、会議室は全て予約制で予約が取れないと会議が後ろ倒しになるということも度々ありました。

また、部署ごとに3フロア(階)に分かれており、部署が違うと社員同士の顔を合わせることもあまりなく、わざわざ違うフロアに人に会いに行くハードルが高いのでチャットでのやり取りがメインになってしまい、コミュニケーションが難しくなってしまうという一面もありました。

▲麹町に本社オフィスがあった頃の様子
▲麹町に本社オフィスがあった頃の様子

外苑前に移転してコミュニケーションがとりやすいオフィスに

そこで、現在のオフィス(外苑前)に移転する際に、今までのオフィスの概念は取っ払い、コミュニケーションが取りやすく、オフィスに来たい!と思えるオフィスにしようということで、有志のチームが社内作られ、物件選びからレイアウト、内装、什器などが検討されました。

そして、完成したのがリニューアル前の外苑前のオフィス。

▲ワンフロアのオフィスのど真ん中にはマグネットスペース
▲ワンフロアのオフィスのど真ん中にはマグネットスペース
▲中央には一番大きくオープンな会議スペース
▲中央には一番大きくオープンな会議スペース
▲通称“ファミレス席”はMTGやランチで席がよく埋まっていました
▲通称“ファミレス席”はMTGやランチで席がよく埋まっていました

一番変わったことは、全部署が1フロアに入っていることでした。派遣社員を含めた約200人の社員を収納できる広さで、個人のデスクから打ち合わせスペースまで、一部を除きパーテーションなどの仕切りが無いため、誰が出社していて、誰がオフィスにいないのか、見渡すだけですぐに分かるようになっており、1フロアにしたことで直接話をしに行きやすくなったため、コミュニケーションが円滑になりました。

また、社長や副社長などの役員も、一般社員と同じデスクを使用しているため、役職に関係なく気軽に話かけることができるようになり、プラスして朝活やビアバストなどコミュニケーションが生まれるようなイベントを開催したりすることで、よりコミュニケーションが円滑になりました。(▶︎詳しい記事はこちら

コロナ禍で全員が在宅勤務へ

そんな中、新型コロナが流行し始めた2020年2月から社員全員が在宅勤務に移行しました。(▶️詳しい記事はこちら

在宅勤務への移行を開始した頃は、オフィスの方が仕事がしやすいという社員も多く、混雑している時間を避け出社している社員もいましたが、元々テレワークが浸透していたことや、BCPや東京オリンピックでの混雑を想定し数週間の在宅勤務ができるように仕組みを構築していたため、業務を急に止めるなど大きな混乱はなく在宅勤務への移行が完了しました。

▲コロナ禍で在宅勤務になった時の人がいないガランとしたオフィス
▲コロナ禍で在宅勤務になった時の人がいないガランとしたオフィス

全員参加の会議もオンラインでの実施となり、全員参加の会議のような参加人数の多い会議に関してはオンラインの方が話も聴きやすく、資料も見やすく好評なので、現在もオンラインのまま実施しています。それ以外にも押印などもオンラインで完結できるようになり、オフィスに行かなくてもほぼ業務ができるような状態になりました。

▲全社会議などだけではなく、2023年の忘年会もオンラインで実施されました
▲全社会議などだけではなく、2023年の忘年会もオンラインで実施されました

しかし、在宅勤務は、通勤による時間・ストレスの削減や作業に集中できるなどのメリットがある一方で、長期間続く事によりオフィスに出社していた頃よりも偶発的なコミュニケーションが減少してしまうというデメリットも出てきました。

オフィスへ出社することが気分をリフレッシュすることにつながっていたり、自宅では得られないリラックスした環境で仕事ができることなど、コミュニケーション以外のメンタル面でもプラスになっていることもわかってきたため、在宅勤務もオフィス出社も可能なハイブリッド勤務が今の働き方として最適だと考え、在宅勤務が2年半ほど続いた後、コロナの流行が落ち着いた2022年11月に東京本社オフィスをフルリニューアルしました。

変わらなかったこと

現在のオフィスは麹町のオフィスの頃から比べると、場所とレイアウトはもちろんのこと、使っていたデスクやチェアなどハード面はほぼ全て変わったといっていいくらい変わりました。また、働き方も在宅勤務がメインのフルフレックスというかなり柔軟な形になりました。

オフィスの変遷

しかし、それでも変わらなかったのは「コミュニケーション」の重要さというところです。

在宅勤務で業務をするには、チャットやオンライン会議などのオンラインコミュニケーションがとても便利なのですが、直接会って話したほうがスムーズだったり、ミーティングの内容をブラッシュアップできたりと、言葉以上に直接会うと伝わる情報が何十倍も多く、何故か人柄まで理解できたりなど、心理的にも距離が近づくということが、この数年の在宅勤務を経験したことでわかりました。

対面MTGの様子

オンラインコミュニケーションはとても便利ですが、その一方で社内からも在宅勤務になってから、社員同士のコミュニケーションが難しくなったという声があがっており、オンラインコミュニケーションならではの情報が伝わりきらない難しさや、対面コミュニケーションで伝わる情報量の多さと大切さをとても感じています。

在宅勤務下でのコミュニケーション施策

在宅勤務をメインにしたことで、どうしても生じてしまう大きな課題の一つであるオンラインコミュニケーションの難しさを少しでも解消するため、コロナ禍の在宅勤務だった頃から様々な施策を行ってきましたので、ここで一部をご紹介します。

施策の一部をご紹介

◾️社内用の動画の制作&配信

少しでも会社で起きていることを把握できるように、各部署での動きやお知らせなどの情報を集めたラジ広報という動画を制作し、配信をしていました。

あらゆる社内での情報を月一でまとめたニュース番組のようなもので、休憩時間や仕事の息抜きに気軽に見ることができる10分程度の動画です。

それとは別にキャンプ好きな人を集めたり、委員会を紹介したりなど、毎回テーマを変える企画版の動画も配信していました。

▲ラジ広報
▲ラジ広報

◾️出社しませんか?デー

コロナが少し落ち着いてきた頃に、出社したい人は出社してコミュニケーションをとろう!という日を設けて、ちょっとしたイベントを実施。社員間のコミュニケーションを促す施策を実施しました。

▲体質改善講座も実施
▲体質改善講座も実施
▲事前予約制のランチボックス
▲事前予約制のランチボックス

 ◾️KWC JOURNAL

いわゆる社内報です。他の事業部の動きを社内で共有できるように社内用のポータルサイトにて各チャットや掲示板での情報をまとめた社内報記事を発信していました。 

KWC JOURNAL

 ◾️オンライン社員旅行

うどん県こと香川県の琴平市へうどんタクシーで運転手さんとお遍路の一つのお寺へのお参りをし、 美味しい讃岐うどんの茹でかたや食べ方を学んでオンラインでみんなで一緒にうどんを食べるというユニークなサービスを利用しました。旅のしおり、シートベルト、特産品も自宅に届くので、本当に一緒に旅をしているような感覚になります。

▲自宅に届いた旅のしおり、シートベルト、特産品
▲自宅に届いた旅のしおり、シートベルト、特産品

◾️LT(ライトニングトーク)大会

テーマを決めて1人3分の持ち時間で発表していくライトニングトーク。第一回目は自己紹介をテーマに参加者の笑顔がたくさん行き交う時間になりました。

◾️KWC座談会
安全衛生委員会の施策の一環として、「テレワーク環境下における新たなコミュニケーション~お互いを知る~」をもとに全社員対象の座談会を開催しています。毎回異なるテーマで実施を予定していて「私のイチオシ紹介します!」というテーマを決める回もあれば、9つほどの候補の中から自分でテーマを選んで発表するという回もあり、毎回20名ほどが参加しています。(KWC座談会は2024年度も実施を計画しています)

オンラインでのコミュニケーションの難しさ

今まで上記のような施策を会社や広報室や社内の有志で実施してきましたが、動画は配信本数を重ねるごとに再生回数が落ちてきたり、イベント系は数回で終わりになったりと、コミュニケーションを図る施策は継続することがやはりとても難しいと感じています。

在宅勤務の様子

長年勤めている社員は、社内にどんな人たちがいるのかということがわかっていますが、特に在宅勤務がメインになった後に入社してきた社員は、自部署以外の社員と話す機会が少なく、オンライン会議で顔を見ても直接話す機会が少ないため、どんな人がいてどんな業務をしているかということがどうしても見えにくくなっています。

仕事に行き詰まったときや、いま以上の成果やアイディアを出そうと思ったときに、他部署で同じような仕事をしている人に話を聞いたり、ちょっと相談するということのハードルが高くなってしまっているということが現状です。

ライフスタイルに合わせて働けるいい形

在宅勤務がメインのハイブリッド勤務はコミュニケーションのハードルが高くなるという一面はありますが、現在のKDDIウェブコミュニケーションズの働き方である、ハイブリッド勤務&フルフレックスという働き方は、社員一人一人のライフスタイルに合わせて働くことのできる、とても柔軟性のある形だと思います。

在宅で働きにくい人は出社して働くことができるし、私のような子育て世代は在宅勤務で休憩中に家事ができるのはとても助かるし、地方在住でもオフィスに通わず業務ができるので、引越しをすることなく在宅勤務で働くことができます。

正直、私はこのままこの働き方がずっと続いたら良いなと思っています(笑)

社員一人一人のライフスタイル

そんな中、全社員が参加するテーマを設け隔月で数人のチームに分かれてオフラインで話し合うライトな会が社内コミュニケーション活性化施策として2024年5月に新たにスタートしました。

また、現在は徐々に出社率が上がってきており、対面コミュニケーションの機会が少しずつ増えてきているので、この施策をきっかけにオンラインとオフラインを上手く活用したコミュニケーションが活性化できれば、良いサービスやアイディアが生まれるきっかけが増えていき、より一層社員一人ひとりの働きやすさが向上していくと感じています。


今回は現在の働き方やオフィスをご紹介しました。

リニューアルする前のオフィスの様子やコロナ禍の在宅勤務の様子もまとめています。

気になった方はこちら↓からご覧ください。

▶︎リニューアルする前のオフィスの様子はこちらから

▶︎コロナ禍の在宅勤務の様子はこちらから


この記事の問い合わせ先

株式会社 KDDI ウェブコミュニケーションズ

〒107-0062 東京都港区南青山2-26-1 D-LIFEPLACE南青山10階

広報担当 川上/近田

Tel : 03-6371-1919

Mobile : 080-6050-3739

e-mail : pr@kddi-web.com

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